人口の「入れ替わり率」とは
自治体の人口統計というと、増えているか減っているか (転入超過率)に注目が集まりがちです。しかし、転入者数と 転出者数を単純に足し合わせた「入れ替わり率」を見ると、 全く別の実態が見えてきます。たとえ人口が全く変わって いなくても、転入と転出が両方とも活発であれば、住んでいる 顔ぶれは毎年大きく変わっていることになります。
上位に並ぶ、3つの異なるパターン
入れ替わり率が高い自治体をTOP15まで見ていくと、 背景が全く異なる3つのグループに分かれます。
入れ替わりが少ない、「静かな人口減少」の町
逆に入れ替わり率が最も低いのは、山形県・秋田県・ 新潟県・福井県などの内陸の中規模都市や町村です。
これらの自治体は、転入超過率もマイナス(人口減少)では あるものの、その減り方は転出者が多いからではなく、 そもそも人の移動自体が少ないことが原因です。新しい 住民がほとんど入ってこないまま、既存の住民がそのまま 高齢化していく「静かな人口減少」とでも呼べるパターンで、 パターン1・2で見た「入れ替わりの激しい人口減少」とは 性質が異なります。
Q&A:人口の入れ替わり率についてよくある質問
Q. 人口の入れ替わり率が最も高い自治体はどこですか?
A. 福島県 大熊町で、人口の53.7%が1年間で転入・転出しています(全国平均は6.3%)。ただし転入超過率は+6.7%で、入れ替わりが激しいことと人口が増えているかどうかは別の話です。
Q. 人口の入れ替わり率が最も低い自治体はどこですか?
A. 秋田県 八峰町で、入れ替わり率は2.6%にとどまります。転入も転出もほとんどなく、同じ住民がそのまま高齢化していく「静かな人口減少」のタイプです。
Q. 入れ替わり率と転入超過率は何が違いますか?
A. 転入超過率(転入-転出)は人口が増えているか減っているかを示す指標です。一方、入れ替わり率(転入+転出)は、母数となる住民のうち何%が1年間で新しい顔ぶれに変わったかを示します。転入超過率がゼロでも、入れ替わり率が高ければ「人口は変わらないが住んでいる人は毎年大きく変わる」自治体だということになります。
まとめ
「人口が増えているか減っているか」という転入超過率だけを 見ていると、住民がどれだけ入れ替わっているかという、 もう1つの重要な側面を見落としてしまいます。同じ 人口減少でも、パターン1・2のように活発な入れ替わりの 末の減少なのか、パターン3のように住民自体は安定した 減少なのかによって、地域が抱える課題や必要な対策は 大きく異なります。
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