受入額TOP10

総務省が令和8年7月に公表した「ふるさと納税に関する現況調査結果」 によると、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の全国の受入額は 約1兆3,314億円、受入件数は約5,963万件でした。制度が始まった 平成20年度の受入額は約81億円だったので、17年間で160倍以上に 拡大したことになります。

1. 大阪府 泉佐野市
230.4億円
2. 北海道 白糠町
223.3億円
3. 宮崎県 都城市
216.5億円
4. 北海道 別海町
211.5億円
5. 愛知県 名古屋市
174.5億円
6. 宮崎県 宮崎市
143.1億円
7. 宮城県 気仙沼市
134.8億円
8. 京都府 京都市
132.6億円
9. 北海道 紋別市
124.7億円
10. 北海道 根室市
122.6億円

1位の大阪府 泉佐野市をはじめ、北海道 白糠町宮崎県 都城市北海道 別海町愛知県 名古屋市など、返礼品が充実した自治体が上位に並びます。

住民1人あたりで見ると:白糠町が突出

総額ランキングは人口の多い自治体が有利になりますが、 住民1人あたりの受入額で見ると、全く違う実態が見えてきます。

北海道 白糠町は、令和7年度の受入額が約223.3億円、人口7,289人に対して、 住民1人あたり3,063,445のふるさと納税を受け入れている計算になります。これは、 白糠町の税収規模をはるかに超える金額で、いくつかの返礼品 サイトで話題になった、いくらの返礼品を中心とした人気の 高さが背景にあります。

北海道 別海町(1,471,139円/人)、福岡県 赤村(1,216,163円/人)も、人口数千人規模の町でありながら、住民1人あたりでは 極めて大きな金額を集めています。総額ランキングの上位には 出てこない小さな町ほど、実は「稼ぐ力」が大きいケースがある という点が、このランキングの面白いところです。

受入額の47.9%は費用として使われている

ふるさと納税の受入額は、そのすべてが自治体の収入になる わけではありません。総務省の調査では、受入額に占める 費用の内訳が公表されています。

区分金額受入額に占める割合
返礼品の調達費用3,528億円26.5%
返礼品の送付費用756億円5.7%
広報費用93億円0.7%
決済費用196億円1.5%
事務費用等1,809億円13.6%
費用合計6,382億円47.9%

差し引き、自治体が自由に使える財源として残るのは受入額の 52.1%(約6,932億円)です。返礼品の上限は地方税法で「受入額の 3割以下」と定められていますが、送付・広報・決済・事務費を 含めた費用全体には、総務省告示で「受入額の5割以下」という 上限があります。

令和8年度税制改正:この「自治体が活用できる 財源の割合」を60%以上に引き上げることが法律で定められました。 令和8年度指定から段階的に適用され、52.5%(R8)→55%(R9)→ 57.5%(R10)→60%(R11以降)と、費用の上限が徐々に引き下げられて いきます。

97.2%がポータルサイト経由

令和7年度の受入額のうち97.2%(約1兆2,947億円)が、さとふる・ 楽天ふるさと納税といったポータルサイトを経由して受け入れ られています。ポータルサイト運営事業者への支払総額は 2,433億円で、受入額の18.8%にのぼります。制度開始当初は 自治体が直接寄附を募るケースも多くありましたが、いまや ふるさと納税はポータルサイト抜きには成り立たない仕組みに なっていることが分かります。

クラウドファンディング型の広がり

使途を選択できる自治体は1,749団体(98.2%)にのぼり、 そのうち586団体が具体的な事業を選択できるようにして います。中でも「クラウドファンディング型」(目標金額・ 募集期間を定めて特定の事業に寄附を募る方式)を実施した 団体は516団体、プロジェクト数は1,547件、受入総額は 333億円に達しました。

代表例として、秋田県はツキノワグマの大量出没を受けた 安全対策(放任果樹の除去・通学路の見回りなど)に対する 寄附を募り、目標額の124%を達成しました(返礼品なし)。 広島県北広島町は、未活用の廃校をパン屋やカフェとして 再生する事業に活用し、令和7年度の来客数は5,000人を 超えています。返礼品だけでなく、使い道そのものに 共感して寄附する動きが広がっていることがうかがえます。

Q&A:ふるさと納税の受入額についてよくある質問

Q. ふるさと納税の全国の受入額はいくらですか?
A. 総務省の調査によると、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の全国計は約1兆3,314億円、受入件数は約5,963万件です。制度開始時(平成20年度、約81億円)と比べると、17年間で160倍以上に拡大しています。

Q. 受入額が最も多い自治体はどこですか?
A. 大阪府 泉佐野市で、令和7年度の受入額は約230.4億円です。

Q. ふるさと納税は寄附額のすべてが自治体の収入になりますか?
A. いいえ。総務省の調査では、返礼品の調達・送付費用、広報費、決済手数料、事務費などを合計すると、全国計で受入額の47.9%が費用として使われており、自治体が自由に使える財源として残るのは受入額の52.1%(令和7年度)です。令和8年度の税制改正により、この「自治体が活用できる財源の割合」を60%以上に引き上げることが法律で定められ、令和8年指定から段階的に適用されます。

Q. ポータルサイトはどのくらい利用されていますか?
A. 令和7年度の受入額のうち97.2%(約1兆2,947億円)が、さとふる・楽天ふるさと納税といったポータルサイトを経由しています。ポータルサイト運営事業者への支払総額は2,433億円で、受入額の18.8%にのぼります。

まとめ

ふるさと納税は制度開始から17年で1兆円を超える規模に 成長し、多くの自治体にとって重要な財源になっています。 一方で、受入額の半分近くが費用として使われている実態や、 総額ランキングだけでは見えない「住民1人あたりの受入額」 という切り口からは、この制度の別の顔が見えてきます。

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出典:総務省 自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する 現況調査結果(令和8年度実施)」(令和8年7月31日公表)

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