受入額TOP10
総務省が令和8年7月に公表した「ふるさと納税に関する現況調査結果」 によると、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の全国の受入額は 約1兆3,314億円、受入件数は約5,963万件でした。制度が始まった 平成20年度の受入額は約81億円だったので、17年間で160倍以上に 拡大したことになります。
1位の大阪府 泉佐野市をはじめ、北海道 白糠町宮崎県 都城市北海道 別海町愛知県 名古屋市など、返礼品が充実した自治体が上位に並びます。
住民1人あたりで見ると:白糠町が突出
総額ランキングは人口の多い自治体が有利になりますが、 住民1人あたりの受入額で見ると、全く違う実態が見えてきます。
北海道 別海町(1,471,139円/人)、福岡県 赤村(1,216,163円/人)も、人口数千人規模の町でありながら、住民1人あたりでは 極めて大きな金額を集めています。総額ランキングの上位には 出てこない小さな町ほど、実は「稼ぐ力」が大きいケースがある という点が、このランキングの面白いところです。
受入額の47.9%は費用として使われている
ふるさと納税の受入額は、そのすべてが自治体の収入になる わけではありません。総務省の調査では、受入額に占める 費用の内訳が公表されています。
| 区分 | 金額 | 受入額に占める割合 |
|---|---|---|
| 返礼品の調達費用 | 3,528億円 | 26.5% |
| 返礼品の送付費用 | 756億円 | 5.7% |
| 広報費用 | 93億円 | 0.7% |
| 決済費用 | 196億円 | 1.5% |
| 事務費用等 | 1,809億円 | 13.6% |
| 費用合計 | 6,382億円 | 47.9% |
差し引き、自治体が自由に使える財源として残るのは受入額の 52.1%(約6,932億円)です。返礼品の上限は地方税法で「受入額の 3割以下」と定められていますが、送付・広報・決済・事務費を 含めた費用全体には、総務省告示で「受入額の5割以下」という 上限があります。
97.2%がポータルサイト経由
令和7年度の受入額のうち97.2%(約1兆2,947億円)が、さとふる・ 楽天ふるさと納税といったポータルサイトを経由して受け入れ られています。ポータルサイト運営事業者への支払総額は 2,433億円で、受入額の18.8%にのぼります。制度開始当初は 自治体が直接寄附を募るケースも多くありましたが、いまや ふるさと納税はポータルサイト抜きには成り立たない仕組みに なっていることが分かります。
クラウドファンディング型の広がり
使途を選択できる自治体は1,749団体(98.2%)にのぼり、 そのうち586団体が具体的な事業を選択できるようにして います。中でも「クラウドファンディング型」(目標金額・ 募集期間を定めて特定の事業に寄附を募る方式)を実施した 団体は516団体、プロジェクト数は1,547件、受入総額は 333億円に達しました。
代表例として、秋田県はツキノワグマの大量出没を受けた 安全対策(放任果樹の除去・通学路の見回りなど)に対する 寄附を募り、目標額の124%を達成しました(返礼品なし)。 広島県北広島町は、未活用の廃校をパン屋やカフェとして 再生する事業に活用し、令和7年度の来客数は5,000人を 超えています。返礼品だけでなく、使い道そのものに 共感して寄附する動きが広がっていることがうかがえます。
Q&A:ふるさと納税の受入額についてよくある質問
Q. ふるさと納税の全国の受入額はいくらですか?
A. 総務省の調査によると、令和7年度(令和7年4月〜令和8年3月)の全国計は約1兆3,314億円、受入件数は約5,963万件です。制度開始時(平成20年度、約81億円)と比べると、17年間で160倍以上に拡大しています。
Q. 受入額が最も多い自治体はどこですか?
A. 大阪府 泉佐野市で、令和7年度の受入額は約230.4億円です。
Q. ふるさと納税は寄附額のすべてが自治体の収入になりますか?
A. いいえ。総務省の調査では、返礼品の調達・送付費用、広報費、決済手数料、事務費などを合計すると、全国計で受入額の47.9%が費用として使われており、自治体が自由に使える財源として残るのは受入額の52.1%(令和7年度)です。令和8年度の税制改正により、この「自治体が活用できる財源の割合」を60%以上に引き上げることが法律で定められ、令和8年指定から段階的に適用されます。
Q. ポータルサイトはどのくらい利用されていますか?
A. 令和7年度の受入額のうち97.2%(約1兆2,947億円)が、さとふる・楽天ふるさと納税といったポータルサイトを経由しています。ポータルサイト運営事業者への支払総額は2,433億円で、受入額の18.8%にのぼります。
まとめ
ふるさと納税は制度開始から17年で1兆円を超える規模に 成長し、多くの自治体にとって重要な財源になっています。 一方で、受入額の半分近くが費用として使われている実態や、 総額ランキングだけでは見えない「住民1人あたりの受入額」 という切り口からは、この制度の別の顔が見えてきます。
ふるさと納税受入額ランキングを見る | 財政力指数ランキング分析を見る
出典:総務省 自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する 現況調査結果(令和8年度実施)」(令和8年7月31日公表)